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第六回・氷河期世代、フリーター問題

■ 解決するには・・・後編 ■


前回の方法がもし実現すれば、非正規雇用の世界に出口が開かれた事になる。
出口さえできれば、努力次第、能力次第で、非正社員は正規雇用を得られるようになる。

だが、非正規雇用に上限を設けた所で、“会社の一室を年商の少ない下請け会社に貸し出し、非正社員をそこに所属させるという形を取る”等の手段で誤魔化す企業は必ず現れるだろう。
年齢制限を撤廃しても、給与の額が年齢に応じる習慣がある以上、高くつく年配層が積極的に雇用してもらえるとは思えない。
非正規雇用を職歴として認めても、資格を取る為に、就職活動の時間を作る為に、バイトしかしてこなかった人々にはチャンスが回ってこない事になる。
ゆえに、さらに解決策を書き連ねてみたい。


[35歳以上の非正社員の保護を]

非正社員の中で最も不幸なのは、40歳前後の人々だ。
(この年齢の非正社員は、われわれ氷河期世代と異なり、会社が倒産して失業し、派遣に流れてきたという人がほとんどだ)
その理由は、
第一に、年齢的に正規雇用を得る事は絶望に等しい為だ。
第二に、大概の者が結婚しており、家庭を持っている為だ。家族を養う為に金が掛かる。
第三に、既に両親が定年退職を迎えている為、親の支援を余り期待できぬ為だ。(両親が、一財産持っていれば別だが)
第四に、両親が年老いて、介護を必要としている場合が多い為だ。介護の為に金が掛かる。
第五に、子供がまだ成人していない人が多い為だ。子供の学費も負担せねばならない。

そう。40歳前後の非正社員の中には、200万以下の年収で、家族を食わせ、両親の介護費を負担し、子供の学費を支払っている人が多いのだ。
これが、どれほど大変な事かお分かり頂けるだろうか?
しかも、彼らは年齢的に正規雇用を得る事は不可能である為、このような状態が、子供が独立し、両親が死んでくれるまで続く事になる。
いや、独立した子供が良い職に有り付ければ良いが、万が一、不況のせいで子供も正規雇用に有り付けなかった場合は、もう一家心中するしか道は残されていない。

私は、このような過酷な状況におかれている人を非常に沢山見てきた。
彼らが一家心中してしまう前に、保護政策を打ち出すべきだ。
(これ、総務省の窓口にも投稿して見ます)


[非正社員に、昔のようなメリットを]

アメリカでは、非正社員の方が正社員よりも賃金が高く設定されている。
日本も一昔前までは、非正社員の賃金は高く設定されていた。
十年以上前に期間工をやっていた人の話では、昔は「期間工を一年やれば気が変になるが、貯金がたまる」といわれたそうだ。

昔の非正社員は、賃金が高かったお陰で、クビを切られても手元に貯金が残った。
また、短期間で軍資金を貯める事が出来たお陰で、それを元手に自営業を興す事も、予備校に通って資格を取る事も、時間を掛けて就職活動に専念する事もできた。
雇用側も、高賃金を支払わねばならぬ為、“非正社員は人手不足の時期だけ雇用”し、通常は正社員を雇用するという方針を取っていた。そして、人手不足が慢性化した場合は“人件費削減の為に、非正社員を正社員化する”事もあったのだ。

所が、不況後に派遣会社が乱立し、他社よりも安く労働者を提供し合おうと競った為に、非正社員の賃金は年々低くなってしまった。
今は、自立どころか、まともな貯金も出来ない有様だ。
雇用側もデメリットが無くなった為、正社員は最低限度だけ雇用し、後は安い非正社員で済ませるという方針を取るようになってしまった。
非正社員が異常に増えたのも、この為だ。

これ以上、非正社員の増加を防ぐ為にも、今現在の非正社員の自立を助ける為にも、正規雇用が絶望的な高齢者の労働者を救う為にも、非正社員の賃金額を昔のように高く設定するよう法制化し、バランスを元に戻すべきだ。


[報道機関は責任を取れ]

就職氷河期時代、大学生ですら、零細企業や3Kを就職先に選ぶ者が多かった。
だが、それでも内定が取れた者は、半数に過ぎなかった。
私も就職口が得られず、就職シーズン後に奇跡的に得られた某出版社の職は、某掲示板サイトに会社もろとも潰された。(厳密には、まだ起業する前の状態だったのだが)

卒業後、私は派遣会社に登録し、非正規雇用で働き始めた。
二年ほどして、○○関係の仕事を覚えた私は、就活を再会した。

二年ぶりに面接を受けた時、私は面接官の言葉に二度も絶句した。
一度目は、「非正規雇用は“職歴”にならんのよ。職歴なかったらうちは採用できんね」という言葉に。
二度目は、「派遣って、要するにフリーターの事やね。就職したかったら、フリーターなんかしてるようではアカンよ」という言葉に。

二度目に絶句した時、私は、面接官の台詞が理解できなかった。
私たちは、就職口が無いからこそ、仕方なくフリーターになって働き始めた。
だが、それなのに、フリーターになって働いちゃいけないそうだ!
じゃあ、就職口が無かった者は、働かずに毎日家で寝てれば良かったのか!?

なぜ、面接官は、こんなおかしな事を言ったのか?
当時は、忙しくてTVを見ている間が無かった。だから気づくのが少し遅かった。
知ったのは、TVのチャンネルを付け、“急増するフリーター”を特集したワイドショーを見た時だ。
その番組は、フリーターについて、次のように紹介していた。

「就職を拒否し、合う仕事が見付かるまで、フリーターとして仕事を点々とする若者が急増している」
「最近の若者は定職に就く事を嫌い、自由気ままなフリーターになる者が増えている」

なんと、若者が“仕方なくフリーターになっている”という事実が無視され、「若者の間で“フリーターが流行している”」と語られていたのだ。
さすがに唖然としたが、これはワイドショーに限らなかった。後に知ったが、女性週刊誌でも、同様の吹聴が繰り返されていたのだ。
これは、本当の話だ・・・・。

このマスコミによって広められた偏見に、われわれはどれほど迷惑した事だろうか!?
非正規雇用は職歴にならない。ゆえに、中途採用で合格するには、職務経歴書上にはない経験がある事をアピールする必要がある。
「フリーターの身で、頑張って経験を積んで来た」と・・・・。
だが、“勤労意欲の無い若者が、好き好んでフリーターになっている”とマスコミが報じ続けてくれたお陰で、
「フリーターの身で頑張ってきた」とアピールすれば、逆にマイナス評価されてしまう風潮が出来上がってしまっていたのだ。
面接官が奇妙な発言を行ったのも、“勤労意欲の無い若者が、フリーターになって遊びながら働いている”というイメージを持っていた為だ。
その後も、面接の度にフリーターだというだけで、「週何回働いてるんですか?」という屈辱的な質問を何度受けた事だろうか?
(私は当時、週六日働き、手取り15万程度だった)


今でこそマスコミは、われわれのことを“氷河期世代”と呼び、同情的に報じている。
そして、非正社員(フリーター)が急増し、待遇が悪くなったのも、小泉政権が原因だと批判している。
小泉政権が派遣会社の規制を緩和し、2004年には製造業にまで派遣の使用を許可したせいで、これほど派遣社員(非正社員)が増えてしまったそうだ。
だが、これはお門違いだ。
なぜならば、規制緩和起きる以前から、製造業には既に大量に派遣が入っていたからだ。
私も、2004年以前に何度か派遣された経験がある。特に、2003年に派遣された製造業は、社員の過半数が派遣だった。
もし、小泉政権が、規制緩和ではなく規制強化していれば、数万人の派遣社員が路頭に迷い、日本の製造業のほとんどが人件費削減の為にアジアに工場をシフトしてしまっていた事だろう。
だが、小泉政権が規制を取り払ってくれたお陰で、それが防がれたのだ。

たしかに小泉政権は、フリーターの現状を救済しようとはしなかった。
だが、それは誰のせいだ?
あの当時、フリーターの現状を正しく伝えていたメディアが、いかほどあった?
「若者が、好き好んでフリーターになっている」という誤解を広め、保護の必要性を与えなくしたのは誰だ?

評論家の池内ひろ美は、期間工を「少し働いただけで年収300万以上稼いでいる怠け者」と勘違いしていた。
(参考:http://www.j-cast.com/2006/11/21003918.html池内ひろ美オフィシャルサイト
彼女が、そんな偏見を育ててしまったのは、誰のせいだ?

繰り返し問う。
十年に渡る氷河期時代、増え続けるフリーターをマスコミは何と評していた?
「怠け者の若者が、好き好んでフリーター(派遣社員)になっている」と盛んに報じていたワイドショーや週刊誌の記事は、あれは幻か?

かのマスコミの報道に苦しめられた経験を持つ氷河期世代の一人として、苦情申し上げる。
マスコミは、自分で蒔いた偏見の種は、ちゃんと自分で刈り取って頂きたい!
低賃金で真面目に働いている人間が、なぜ、“怠け者”扱いされねばならぬのか!?

<最終 「非正社員が増える事によって生じる問題」>
<前回の前編はこちら>




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