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第三回・氷河期世代、フリーター問題

■ 私の体験(貢献してもクビに)・中編 ■

<長くなった為、前回のを三分割させて頂いた。前回はこちら


私たち二人が中心となって始めた改善策は、以下の十通りに及んだ。


[改善1 必要な諸道具は全て揃えきる]

ダメな会社は、作業に必要な諸道具が常に不足しているものだ。申告しても、一向に支給されない事が多い。
こういう場合は、自腹を切って、自分たちで用意するしかない。
私たちは、ホームセンターで必要な諸道具を買い揃えた。
そして、その足で百円均一shipにおもむき、さらに同じものを複数買い集めた。こちらは各作業場に配備しておく分だ。安物で申し訳ないが、少しは同僚たちの助けにはなるだろう。


[改善2 必要なものは、最初に全て手元へ]

必要なものを必要になった時に用意していては時間の浪費だ。
朝一で、今日一日に行うであろう作業を全て予測し、自分の手元や各作業場に事前に用意しておく事にした。
むろん、各作業場に適当に置いただけでは、どれをどこに置いたのか分からなくなってしまう小物の類ならば紛失の恐れもある。
ゆえに、各作業場に、ホームセンターで購入した小さな棚や手作りの棚を設置し、小物の類の置き場を設けた。
大物の類は、周辺の邪魔にならぬ位置に整頓して置き、何の目的で置いてあるのか、いつ使うものなのか、他の同僚にも理解できるようメモを張っておく事にした。
むろん、口頭でも直接説明し、テキストにして渡しておく事も忘れない。


[改善3 距離の短縮]

これは、仕事を効率良くこなす上で、最も重要な事だ。
備品や在庫の置き場が、作業場から離れている・・・・これは最も時間を浪費してしまう欠点だ。
棚や置き場の位置を変え、作業場に最も近い場所に配置しなければならない。
十歩掛かる所にある棚は、手を伸ばせば届く位置に。棚が大きすぎて移動できぬ場合は、小棚を用意し、そこに必要な分だけ移しておく。
棚が複数の作業場の人たちから利用されている場合は、その棚を各作業場から最短距離となる位置・角度に移動する。
その恩恵にあやかれない位置にある作業場に対しては、作業場から棚までの間にある障害物(机・機械・不要な棚など)を退(ど)かし、最短ルートを確保する。棚を移動できない場合も、同様の方法で各作業場に通じる最短ルートを作る。

十歩掛かる所を三歩に。三歩掛かる所を、手を伸ばせば届く位置に。大回りを要するルートは、障害物を退かす事で短縮化。
この一つ一つの小さな短縮が、一日八時間の労働を通して、大きな効率へと繋がる。


[改善4 アクション数を減らす]

この場合のアクション数とは、作業に用いる動作の数を指す。
例えば、機械に部品をセッティングする作業があるとする。
トレイに整然と並べられた部品を取りだし、機械にセッティングする。ただし、トレイから取り出した部品は、一旦、裏返してから機械にセッティングしなければならないとする。
このような場合、

1)片手でトレイから部品を取りだす(1アクション)
2)片手に取った部品を反対側の手に持ち替える事で、部品を裏返す(2アクション)
3)最後に部品を持ち替えた手で機械にセッティングする(3アクション)

という3アクションを要する事になる。
作業の効率を高めるには、このアクション数を減らす必要がある。
この前記ケースならば、トレイに部品を陳列する際、初めから裏返しの状態にしておくことで“2アクション目”を排除する事ができる。
すなわち、3アクションかかる動作が2アクションで済むのだ。
私たちは、各作業のアクション数を減らす為に工夫を行った。
前記のような方法はもちろん、
“数回置きに高所に手を伸ばして部品を下ろす”というアクションがある作業場では、事前に手元に部品を置けるスペースを用意し、この動作を排除した。
“不良品が出る度に、屈みこんで、机の下にある不良品置き場に廃棄する”というアクションがある作業場では、不良品置き場の位置を腰の高さに変える事で、この動作を排除した。
作業の効率を高める上で、“アクション数を減らす”という工夫は、“距離の短縮”に並んで非常に重要だ。
この一動作一動作の節約が、数千個の製品を扱った時、大きな効率を生み出す事になる。


[改善5 暇の活用]

どんな作業でも、必ず暇が生じる時が訪れる。
作業の内容によっては、一回の作業ごとに10秒前後の暇が生じる場合もある。時には、30秒以上にも及ぶ大きな暇が生じる時だってある。
このような数秒から数十秒の暇は、有効活用せねばならない。
機械に部品をセッティングし、稼動させる。その機械が作業を終えるまで10秒掛かり、その間、作業員の手が空くとする。ならば、その10秒の間に別の軽作業を行えば良い。
五分ごとに暇な時間が十秒生じるならば、その十秒の間でできる別の作業を行う。そうすれば、五分毎に一回、一時間で12回、八時間で96回、別の仕事を行う事ができる。
上手く行けば、一人で二つの作業を終えてしまう事だってできる。
また、30秒以上にも及ぶ長い暇が生じた場合などは、他の作業場の人たちのサポートをしてやると良い。


[改善6 視界の活用]

扱う機械によっては、定期的に作業員が調節するだけでよいというものもある。
また、完全自動だが、目視で状況を常に確認せねばならない機械もある。
そのような機械に、作業員を一人一人配置していては、人手の無駄使いだ。
このような場合は、機械の配置を変えると良い。
常に手作業を要する機械を扱っている作業員の“視界に入る位置”に、そういった機械を移動すれば良いのだ。
そうすれば、作業員は一つの機械を扱いつつ、視野に入った他の機械もチェックする事ができる。
機械の配置を変え、さらに前述の“暇の活用”を用いれば、今まで五人で担当していた作業が、三人で済んだりする。


[改善7 無駄な作業の排除]

どこの会社にも、どんな職種にも、必ずと言ってよいほど、無駄な作業が存在する。
意味も無く、延々とアナログ作業でとられ続けるデータ。
廃棄場所が同じであるにも関わらず、必要以上に分解・分別される廃棄物。
このような無駄な作業は、片っ端から廃止するに限る。必要な時が訪れれば、その時に再開すればよい。
この“無駄な作業の排除”を実行するには、上の人たちを説得する必要がある。だが、この会社では、幸いにも現場で一緒に働いている社員さんを説得するだけで済んだ。
上の幹部らは日頃現場で働いていない為に、勝手に廃しても気付かなかったのだ。


[改善8 働かない幹部の仕事を自分でやってしまう]

団塊世代は働き者だったという。
だが、それは過去のものとなり、今や年功に安住してしまった人が多い。
私はあちこちの会社で定年退職前の団塊世代を数多く見てきたが、“働き者”の団塊世代とやらは、ほとんど目撃する事ができなかった。
この会社も例に漏れず、工場長(団塊世代)以外の年配の幹部社員は、終始マイペースでしか働かなかった。
既に、
「この会社では、一日に何種類かの製品を製造する。一つの製品を一定量製造し終われば、次の製品を製造する為に新しい機材や備品を用意する必要がある。その役割を幹部社員が担当していた」
と前述したが、彼らがマイペースでしか動かず、しかも彼らと現場の社員は口を利きたがらない為、次の作業にスムーズに取り掛かる事ができずにいた。
こういう場合は、彼ら幹部社員が動くのを待たずに、自分たちでさっさとやってしまった方がよい。
私は、彼らの仕事内容を観察すると、その手順を憶えた。
憶えると、彼らの出番が来る度に「次は、○○倉庫の○○を使うんですよね。フォークリフトなら扱った事があるんで、自分で出しといていいですか?」と願い出ては仕事を横取りし始めた。そして、仕舞いには、彼らに報告・依頼するまでもなく、現場の社員と派遣の判断だけで、次の作業に必要な機材や備品を用意してしまう習慣を作る事に成功した。
マイペースでしか働かない上司の仕事を自分たちでやってしまう事も、効率を上げる為には必要な事だ。


[改善9 機械の修復方法も憶えておく]

会社の機械は、古いものも多く、その多くは安全装置すらついていなかった。
(安全装置がついていない機械を使っている会社が、どれほど多い事だろうか?)
作業中、たびたび故障する事があり、その度に若い頃から使い慣れている幹部社員を呼び出しては、修復してもらわねばならなかった。
これも自分たちで修復方法を覚え、故障が生じれば、自力で直せるようにした。
一々、故障の度に工場長や幹部社員を呼んでいては、効率に大きく響いてしまうからだ。


[改善10 マニュアルの作成]

これは、私が最も得意とする作業だ。
新しく入ってきた子達の為に、各作業場や各製品の作業手順を図解化したものをPDFで作成し、配布しようかと思っていのだが・・・・これは未遂に終わった。
その前に、○○になった為だ。(○○の部分は、後を読めば分かる)




以上が、私たちが行った改善策だった。
だが、このように現場の人間が改善に努めても、どこの会社でも、必ず弊害となるものが遅かれ早かれ訪れる。それは、現場の事を理解していない上からの“デタラメな指導”だ。
なぜ、効率が落ちたのか?
なぜ、効率が上がらないのか?
そういう事は、現場に入って働いてみるなり、現場のベテランの人(特に、他社のやり方を見てきている派遣)に聞くなりすれば、容易に分かる事だ。
所が、それをせずに上の者(あるいは、本社の人)が勝手に“改善策”を考え、実行してしまう事が多い。
そして、現場の事を知りもせずに行われた“改善指導”というものは、百%“改悪”になる。

中でも、最も多い“改悪”は、“整理整頓”の指導だ。
なぜ、機械や棚が、このような配置になっているのか?
なぜ、作業場に一見不要に見える棚や諸道具が置かれているのか?
上の者たちは、そういった点を何も聞きもせずに、勝手に配置を変え、無断で諸道具や棚を撤去させたりする。
こちらは考え合って配置しているにも関わらずだ。
見た目が整然と良ければ、効率が上がるとでも思っているのだろう。
このように、上からの指導のせいで、却って効率が落ちてしまう事が多い。
効率が落ちれば、現場の人間の責任にされてしまう為、我々は“上の指導によって行われた改悪を維持したまま、それを改善する”為に頭を悩まさなければならないのだ。

そして、私たちが「改善してやろう」と立ち上がった会社では、毎度、障害として立ち塞がったのは、社長だった。
社長が、たびたびシャシャリ出てきては、「ワシの方がよく知っている」とばかりに、現場の指導を始めるのだ。事務所でタバコをふかしているだけでは、社員に示しが付かないとでも思っているのだろう。
しかし、日頃現場に立たぬ社長の指導などデタラメ過ぎて話にならない。社長が指導する度に、効率が落ちてしまい、我々は困り果ててしまった。
社長が事務所に戻ったスキに、元の効率の良い手順に戻すという事を何度繰り返したことだろうか?

これが最大の障害であり、私は、この障害を克服する為に、一計を案じた。
それは、社長がシャシャリ出てくる余地をなくしてしまうという方法だ。
私は、始業前に現場に入ると、社長が出勤する前に、全ての準備を終えてしまう事にした。休憩時間も次の準備の為に費やし、社長が口出しする余地をなくした。
これで九割方、社長の弊害を克服する事ができたのである。

<後編に続く>
<第二回はこちら>



ラブアゲイン

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