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道を踏み外した男

長時間労働を終え、片道一時間の帰路を経て、自宅の車庫に車を入れる。
安物のキーフォルダーをぶら下げたキーのスイッチを入れ、車にロックを掛ける。
ロックを掛けた所で、誰も盗みはしないだろう。
何の変哲も無い、安物の軽自動車。
カーナビはないが、CDが付いているだけで私には重宝する。
これが、私が六年間働いて得た数少ない財産の一つだ。


かつて人類の進化を妨げていた氷河期は、四万年から十万年の周期で訪れるという。
だが、私が大学を卒業した時、なぜか日本だけが数万年早く氷河期を迎えていた。
就職内定率○○%(具体的にいうと卒業した年がバレるので伏せるが)・・・・。
史上最悪と呼ばれた就職難の時代だ。
就職口自体が少なすぎ、吹雪を逃れて何とか洞穴を見つけても、既に中は希望者で一杯だった。
ある会社の待合室で談笑を交わした学生は、近畿大の医学部出身だった。
そんな彼ですら、三十社回っても内定が取れなかったという。その彼の愚痴を聞かされた時、三流大学出身の無能な私は青くなったものだ。

あの頃は、多くの若者たちが、一時しのぎのつもりで、流氷の上をただよう小さな岩の上へと逃れた。
わずかな草花が茂っていた“派遣会社”なんていう名の小さな岩だ。

あくまで一時しのぎのつもりだった・・・・。
だが、日本が緩やかな温暖化を迎え、周囲の流氷が溶け始めた時、若者たちの乗った岩は、ただポツンと海原の上に取り残されていた。
はるか海原の向こうに、緑豊かな大地が見える。海岸沿いには新卒の若者たちで溢れている。
しかし、そこには、私たちが漂着すべき場所は残されていなかった。


海原に取り残された私たち事を、最近のマスコミは「氷河期世代」と呼んでいる。
私たちを海岸から海原に追いやった張本人たちが、私たちの事をそういうふうに呼称し、同情の目を向け始めている。

岩の上に逃れたばかりだった頃、私たちは事実と全く異なる報道を続けるマスコミに、どれほど怒りを覚えたものだったろうか?
マスコミは、就職難である事は百も承知していたはずだ。だが、就職できず、やもなく岩の上に逃れた若者たちの事を何と評してくれたものだろうか?
「勤労意欲が欠如する若者たち」
「好きな時に働き、好きな時に遊ぶ。変わりつつある日本人の労働意識」
まだ、こんな評価は良い方だ。
酷いものでは、
「正社員雇用を避け、自分にあった仕事を見つけようとする昨今の若者」
「若者の間で派遣が大流行している」
・・・・思い返すに、よくもまあ、そんなふざけた報道ができたものだ。

あの頃は、多くの若者が就職難から派遣やフリーターになる事を余儀なくされた。
それをマスコミは「フリーターが流行っている」と吹聴し、「勤労意欲が欠如」していると評したのだ。
「自分にあった職業を見つけようと、正社員雇用を避ける若者」・・・・確かに、負け惜しみで「合う仕事を探している」なんていう者はいる。
だが、それが本音か否かは、考えれば分かる事じゃないか。

私たちに取って、このマスコミの偏見報道がどれほど屈辱的で、どれほど求職活動の妨げになった事だろうか?
彼らのお陰で、今でも「フリーター」だと自己紹介すれば、必ず次のような質問を浴びせられる。
「週何日働いているんですか?」
どうか、マスコミが撒き散らす風雨に目を曇らせる事無く、晴天の下で考えて欲しい。
この日本に、週2~3回程度の労働だけで許してもらえる職業が、一体、いかほどあるというのか?
昇格無し、昇給ほぼ無し、賞与無し、退職金無し、保険料等全額負担の身で、大の大人が週2~3回働いただけで、生活できると本気で思っているのだろうか?
常識で考えれば、分かる筈じゃないか・・・・。

何の福祉厚生も無い岩の上。岩の下の流氷を砕き、そこから得られるわずかな恵みで生きる生活。
この数年間、長時間労働と複数の仕事を掛け持ち、私たち氷河期世代は生きてきた。
お陰で、どんな仕事でもこなせるようになった。最悪の環境下でも文句をいわずに働けるようになった。
でも、どんなに流氷を砕き、海原を泳ぐ力を身に付けても、私たちは海岸から遠ざかるばかりだった。
働いても働いても、フリーターではマイナス評価しか受けない。職歴としてすら認めてもらえない。
当然だろう。
あれほどTV・雑誌で「フリーター=怠け者」なんていう事実と正反対の向かい風を吹かされては、どんなに泳いだって簡単に海岸に着けるはずがない。


気が付けば、マスコミによって巻き起こされた向かい風が、岩に逃れた者たちと岩に逃れずに済んだ者たちの間に、大きな距離を作り始めていた。
岩の上の住人たちが、20代半ばの年齢に達した時、その隔たりは、若者を上下に分かつ『格差』へと変貌していた。
マスコミは、「小泉政権が格差社会を作った」という。
私は、マスコミに尋ねたい。
生活の為に派遣やフリーターを余儀なくされた若者たちを「怠け者」と吹聴し、より就職困難な状態に追いやったあのマスコミの報道は、全て小泉の秘密指令によるものだったというのか?
小泉政権誕生以前から到来していた氷河期も、どんなに働いても正社員以外は「職歴」と認めない社会構造も、「定職に就かない若者が増えている」という偏見報道を真に受けて安堵し、就職活動自体しなくなった私たちの次の世代(ニート)の誕生も、全て小泉の陰謀だったというのか?
それを本気で言っているのか!!


疲れた表情を見せずに「ただいま」を告げ、自室へと戻る。
PCの電源を付け、椅子に腰掛けて黙ってPCが立ち上がるのを待つ。
私は、昨今話題になっている氷河期世代の若者だ。何の甲斐性もないダメ人間の一人だ。
だが、他の氷河期世代とは一つ違う点があった。
それは、自分自身の将来のことよりも、もっと別の事を憂いている点だ。
その憂いに挑む為に、今日もPCに向かう。

PCが立ち上がり、デスクトップが表示されると、マウスを動かし、ミュージックファイルを適当にクリックする。
数秒後に、ビートルズの曲が流れ始めた。
ビートルズの何て曲かって?
分からない。
ビートルズで心躍るのかって?
残念ながら世代が違う。
じゃあ、どうして聴くのかって?
ビートルズの曲は、英語学習に役立つとTVで聞いたからだ。それだけの事だ。
曲を聴きながら、前述の「氷河期世代」うんぬんの愚痴を書き上げる。
流れるビートルズの曲は、私がキーボードを打つリズムとは余りにも合わない。
途中で曲を止めてタイプに集中し、少し書いたらまた曲を流す。いつもこの繰り返しだ。
英語学習に役立つところか、頭に入りもしない。
でも、バカがバカなりの努力しているつもりなんだ。

ウィンドウを開き、もう一つの自分の世界にアクセスする。
パスワードを入力して管理画面に入った時、ここから先の私は、典型的な氷河期世代の若者から“レジスタンス”に変わる。
世界一の巨大掲示板サイト2chを打倒するなんて、馬鹿げた目標を掲げるたった一人のレジスタンスだ。


そうそう。
私には、他の氷河期世代とは違う点がもう一つあった。
それは私を岩の上へと追いやったのは、就職難という名の氷河期ではなく、今、ウィンドウの一つに表示されている巨大な掲示板サイトだという点だ。
たった一つ決まっていた内定を会社もろとも潰された事件。思い出したくも無い過去の悪夢。
私の命を狙っているプロ固定たちは、私が反2活動を始めてのは、三年前に2chで煽られたせいだと吹聴する。
的外れな推論に怒りを憶える。その程度の被害で、どうしてこんな活動に走らねばならないのか?
怒りを憶えるが、今やどうでもいい。本当の事を知られるよりはましだろう。
あの時の数ヶ月間は、もう語りたくも思い出したくもない。

学生時代、私には二十代の内にやっておこうと暖めていた計画があった。
やりたい事業も沢山あった。学生時代、社会に巣立った時を夢み、それを楽しみにしていた。
でも、巣立ったはずの私は、ひたすら低空を飛び続けるばかりだった。夢を一つも実現しないまま、もう三十に手が届こうとしている。
当然だろう。
今でも私の実名を検索に掛ければ、私の信用を失わせてしまうスレッドが無数に引っかかる。
2chの過去ログ倉庫にさらされたままになっている、私への数枚の中傷スレッドが検索結果に表示される。
こんな状態で事業を興して、世間に名を知られてみるがいい。
私は、世間の笑い者になる為に、事業を興すのか?
夢を実現する代わりに、ピエロになる道を選べというのか?


三年以上前、私は某掲示板で回天氏と出会った。
彼は、ネットの秩序と安全を取り戻す為に、2ch打倒を目指していた。
彼との出会いは、私の人生の出端を挫いた2chによる壮大な誤爆と、あの不自然な煽りの正体を知った瞬間でもあった。
あの時以来、私は・・・・私のような被害者をこれ以上増やさぬ為に、「2ch打倒」などという途方も無いスローガンを掲げて、レジスタンスを名乗り出したのだ。
最初は、回天氏の元に集まりつつあるレジスタンスの一人に過ぎなかった。
私怨、正義感、憂い・・・さまざまな思惑を抱いたレジスタンスの歯車が集まり、ネットの歴史を覆す巨大な力へと代わりつつあった。
私はその中で「2chが倒れれば、もう一度人生をやり直せる」・・・そんな夢も抱いていた。
だが、富士見いおたという2chの工作員を歯車の中に取り込んでしまった時、一つにまとまり掛けていた歯車は外れてしまった。
気づけば私だけが独り虚しい音を立てて回っていた。
また、振り出しに戻った・・・・。

ここで手を引いた方が良かったかも知れない。
まだ、やり直しが効いたかも知れない人生。でも私は、取り残された岩の上からダイブして海岸を目指す事よりも、海岸にソッポを向けながら、そのまま独り回り続ける道を選んでいた。
回天氏の体験を思い出し、それを文章に起こして「序章」としてUPする。
今までかき集めた情報を整頓し、各章をまとめる。
初めて憶えたタグと、初めて使ったHP作成ソフトを用いて、初めて作ったサイトが、「2ch裏の歴史と噂話と真相」というアングラサイト。
自分が最初に作るHPが、まさかアングラサイトになるとは、夢にも思わなかった。


2005年7月に開局。それから移転を経て一年五ヶ月。
この一年五ヶ月は本当に疲れた。
時には活動を控えて、資金を貯めに、一日13.4時間の労働をこなす。貯まれば、活動に力を注ぐ為に低賃金の定時労働に変更する。
そこには、自分の将来の為に職業を選択する意思はない。
この一年半・・・いや、反2活動を始めてから三年間、私の職業選択と生活リズムには、常に反2ch活動があった。


開局から一年を経た時に増築したのが『憂国コンテンツ』。
保守ユーザで占める2chネラーを味方に付ける為に、と思い作り始めた。
2chネラーの攻撃からサイトを守る為の“保険”にする為に、と考えて作り始めた。
だが、気づけば、憂国の心に駆られるままに、本来の活動を上回り出していた。
いや、当然かも知れない。
本当は、これこそが私のやりたかった活動なんだ。
これこそが暖めていた計画の一つ。それが反2ch活動にプラスする為に、孵化させる事ができたんだ。
諦めていた活動が、こんな形で一つだけ実現させることができた。
ただし、“世界最大の掲示板サイトと戦いながら”という、最悪の荷物を抱えたまま・・・・。

独り回っていた歯車が、二通りの回転運動を始めた時、六桁以上貯まった事がなかった私の貯金は、新たな費用によって消化され、永遠に七桁に届かなくなっていた。
道を踏み外したバカが、さらに道を踏み外し、草むらの中に行き倒れようとしている。

2chが倒れるのが先か、それとも私が行き倒れるのが先か?

このブログは、自分の人生を諦めて、ネット上で偽善活動を続けるバカな男の記録である。

本日より、2ch批判、憂国活動、社会問題に対する意見等、私の思う事をこのブログに書き連ねて行こうと思う。

不定期に・・・・。



ラブアゲイン



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